| 研究課題/領域番号 |
24K06059
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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| 研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
南浦 涼介 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60598754)
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| 研究分担者 |
石田 喜美 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (00612996)
中川 祐治 大正大学, 文学部, 教授 (70352424)
小柳 亜季 千里金蘭大学, 教育学部, 助教 (90984617)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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| キーワード | 外国人児童生徒 / 教師教育 / 言語的感覚に優れた教師 / 選択体系機能言語学 / メインストリームの教室 |
| 研究開始時の研究の概要 |
言語的文化的に多様な子どもをめぐる教育は重要な教育課題だが,これまでは,取り出し級等での日本語指導に焦点があてられ,在籍級での教師の対応は充分に検討されてこなかった。本研究は「言語的感覚に優れた教師」(Language Responsible Teachers)の視点を一般の教師に対して育んでいく教師教育教材の開発を行う。 本研究は学校教師が自身の使用する日本語のありようや特権性の捉え直しを促すところに独自性と創造性がある。これを基に,教師や学校の主体的な言語を包摂したカリキュラムマネジメントの促進に貢献をしたい。
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| 研究実績の概要 |
まず,第1回目の会議では中長期的および第1年次の研究としてどのように進めていくかを,枠組みの策定とパイロット調査の実施の観点から整理した。具体的にはLucas and Villegas (2010) のLanguage Responsive Teachersの視点を確認し,それをふまえて具体的な研究実施の場の候補を考えた。その上で,佐倉南高等学校定時制における伊藤晃一実践に焦点を当て,それを実地に見学し,細かに捉えていくことを基本の筋とした。また,その他フィールドワーク可能な学校を複数ピックアップした。 その後,上記の学校および複数の学校に入り込み,外国人生徒のいる教室における見学と調査を実施していった。その上で,第2回打ち合わせでは佐倉南高校定時制における古典教材『平家物語』を用いた授業実践を題材に、「言語的感覚に優れた教師」の育成に関する理論枠組みの検討と、分析方針の共有を行った。Lucas and Villegas(2010)の枠組みを基軸としつつ、「言語的」「教科的」「カリキュラム的」な三側面を加えた再編・拡張が試みられ、従来の「言語対応」にとどまらない複層的な教師の実践の読み解きが提起された。特に、「教材の計画段階における位置づけ」および「授業中のディスコース分析」という二層構造から、学習指導要領や学校文化との関係性を分析する必要が確認された。 授業の目的設定や子どもの姿に関する議論では、導入における関心喚起、最終的な学びの定着の在り方に注目が集まり、言語・文化の多様性をふまえた「解釈的読解」が共有された。 また,基本になるLanguage Responsive Teachersの背景となる機能言語学的視点についての基礎論をシンポジウムで発表した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、「言語的感覚に優れた教師(LRT)」の育成に関する教材開発を目的としており、これまでの進捗は概ね順調である。令和6年度には、千葉県佐倉南高校定時制における古典教材『平家物語』を活用した実践を中心に、授業の計画段階および実践段階の両面から調査を進め、Lucas and Villegas(2010)の枠組みを基盤とした実践分析の理論的方針を共有することができた。また、言語的・教科的・カリキュラム的という3側面を加えた新たな分析視角の構築に向けた議論も深まり、今後の理論枠組みの展開に対する見通しが得られている。加えて、日本教育方法学会や日本語教育学会などでの学会発表の準備も進行中であり、研究成果の発信基盤も整いつつある。今後の調査拡張に向けたフィールド選定も進められており、教育現場の多様性を踏まえた実践の比較分析に向けた条件も整ってきている。 また,基礎研究となる選択的体系機能言語学の視点などもシンポジウムで捉えて磨いており,研究の基盤として活かされている。 以上の点から、本科研の遂行状況は、研究計画に照らして概ね順調であると判断できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の進め方としては、まず佐倉南高校定時制における伊藤実践を中心に、古典教材『平家物語』を用いた授業の計画と実践の両面から分析を行う。Lucas and Villegas(2010)の枠組みを基盤としつつ、授業における教師の資質を「言語的」「教科的」「カリキュラム的」な3側面から捉え直すことで、LRT(言語的感覚に優れた教師)概念の再構築を試みる。特に、教材の選定や配列、指導言語、談話の構造、学習者の発言の質などに着目し、教師の力量形成に関する理論的知見との接続を図る。これにより、既存の言語教育・日本語教育における「配慮」や「スキャフォールディング」中心の枠組みを越えた、「設計」や「構築」の観点からの教育方法学的理解を深める。
また、実践研究の汎用性と理論的意義を担保するため、伊藤実践を起点としつつも、複数校での事例収集を計画する。また他の調査をもとにしながら実践が蓄積されている学校を調査対象とし、LRT的実践の多様な現れを明らかにする。その際には、国内外の教師教育論やPCK理論との照合を行い、LRTの諸要素がどのように「教科内容」「教育方法」「学習者理解」と結びついているかを整理していく。
並行して、2025年度には日本教育方法学会、日本語教育学会、全国大学国語教育学会等での発表と論文投稿を計画しており、各学会の視点に応じた分析視角の明確化も進める。LRTの理念を既存枠組みの「アンチテーゼ」としてではなく、包括的な再定位として位置づけ、教師教育の国際的枠組みとの接続可能性を見出していく。
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