研究課題
基盤研究(C)
従来の交通心理学において、自動車の運転とはリスクや課題要求が高く、複雑で注意を要し続ける課題として扱われてきたが、通り慣れた経路を日常的に運転する際の心的状況は、そうではないかもしれない。本研究では、通り慣れた経路に設置されている道路標識や路面標示の記憶課題を行い、覚えていた地点と覚えていなかった地点でのリスク評価や実際の運転行動の差異を検討する。記憶の正誤が、運転の安全性と完全に一致する訳ではないだろうが、記憶の地点間差や個人間差を基に、記憶と交通事故リスクの関連を探索的に検討することが本研究の目的である。