近年、医学部では、学力不足や精神的に支障をきたす等により、留年や休退学する学生が増加している。この傾向は、入試の多様化や少子化による入試競争率の低下等により、今後さらに強まることが予想され、入学後の学生の修学面・精神面での学生支援の強化は急務となっている。留年や休退学は、ストレスフルなライフイベントであり、自殺の危険因子の一つとされている。本研究では、不適応学生を早期発見するためのスクリーニング結果と留年・休退学の関連、不適応学生が呈する特徴的なスクリーニング結果、不適応と学業成績との関連を明らかにし、医学部の不適応学生の早期発見・早期支援として提供する学生支援について具体的なモデルを示す。
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