| 研究課題/領域番号 |
24K06561
|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
| 研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
越智 啓太 法政大学, 文学部, 教授 (40338843)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
| キーワード | デートバイオレンス / ドメスティックバイオレンス / 恋愛関係 / 暴力 / ハラスメント / 合理化 / 警察 / DV防止法 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ドメスティック、デートバイオレンス被害者が、自分の被害を矮小化して認知してしまうプロセスについて、実験的に検討する。 研究は、以下の手順で行う。1)DV被害者の被害の合理化メカニズムを測定する尺度を測定する。2)DV被害者が合理化をしやすいかどうかをさまざまな属性から予測する手法を開発する。3)合理化パターンに陥った被害者に対して相談を継続させるための方法について検討し、DV相談機関における社会的実装を目指す。
|
| 研究実績の概要 |
本研究は、デートバイオレンス、ドメスティックバイオレンスを受けた被害者がその被害行為を合理化して、矮小化認知することが、相談過程の中断や相談機関、警察、行政への連絡を阻害している可能性があると考え、合理化の個人差を測定する心理尺度を構成し、その発生プロセス、パーソナリティや恋愛、交際パターンとの関係などを明らかにすることを目的にしている。 本年度の研究の目的は、DV合理化尺度の作成であった。2つの質問紙調査を実施し、合理化尺度を構成した。第1研究においては、当初想定した合理化の2因子モデル(悪いのはわたし系合理化、相手がかわいそう系合理化)について、確証的因子分析などを使って尺度構成を行った。その結果、当初のモデル通りの信頼性の比較的高い尺度が構成できた。この尺度は、先行研究で構成された「デートバイオレンス認知・通報尺度」と相関があり、その妥当性も確認されるとともに、合理化がDVの認知や通報を抑制するという予測も実証された。ただし、当初想定した、「相手が不幸な生い立ちだから」といった項目の適合度は余り高くなく、第2因子については、相手の境遇に帰属するものでなく、自己犠牲と関係するものである可能性が示された。そこで、第2研究では第1研究の調査結果について探索的因子分析を行い、それをもとにDV合理化の3因子モデルとそれを測定する心理尺度を構成した。この尺度も「デートバイオレンス認知・通報尺度」と相関をもっていた。しかしながら、第3因子については適合度はそれほど高くないことから、結果的に、デートバイオレンス・ハラスメント合理化尺度は1)自己非難、2)自己犠牲の2因子モデルして構成するのが適切であることが示された。第3研究では、3因子モデルを短縮し、質問文を改良した改訂版尺度の作成を行った。結果としてはやはり3因子モデルより、2因子モデルが適切であることが分かった。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度目標の合理化尺度構成について、実施できただけでなく、さまざまな理論的、実証的なデータを加えて選りすぐれたモデルと尺度を構成できた。また、大規模な調査を行いデータを収集することが出来た。
|
| 今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、本年度は、合理化尺度を使って、DV合理化のプロセスについてより詳細に明らかにしていくつもりである。そのために、本年度は2回程度質問紙調査を行い、合理化傾向に影響を与える要因について明確化していくつもりである。 また、年度後半には、研究成果を元に合理化に対する介入手法の開発可能性について、理論的、実証的な観点から検討していきたいと思っている。
|