研究課題
基盤研究(C)
うつ病は、初回エピソードを経験した患者のおよそ半数が再発を経験し、エピソード回数に応じて再発リスクも高まることが知られている。寛解後も続く不眠や不安といった残遺症状が再発との関連から注目されている。うつ病の標準治療の一つである認知行動療法の治療後の残遺症状と、その後の再発に関する検討は限定的に行われているが、わが国からの報告は未だない。本研究では、うつ病に対する認知行動療法後の残遺症状とその後の再発の関連を明らかにし、うつ病の遷延化因子である反すうや回避傾向の影響についても検討する。本研究の成果から、うつ病の再発予防に向けた病態解明に貢献し、認知行動療法の最適化に貢献することが期待される。