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既約シンプレクティック多様体のファイバー構造

研究課題

研究課題/領域番号 24K06640
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分11010:代数学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

松下 大介  北海道大学, 理学研究院, 准教授 (90333591)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2029-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2028年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードシンプレクティック / ラグランジアン
研究開始時の研究の概要

既約シンプレクティック多様体という正則なシンプレクティック形式を持ち, 穏やかな特異点も場合によっては許した複素多様体について研究する. このクラスの多様体は複素多様体の中で「原始」のような存在で, その幾何的な構造を理解することは複素多様体の理解を深める. 既約シンプレクティック多様体は現在まで知られている具体例はあまりなく, その性質を調べる場合には複素多様体の一般論を適用するしかなかった. 一方, 特異点を許したものは具体例が沢山あり, それらの例を詳細に見ることでこのクラスの新しい研究方法を確立したい.

研究実績の概要

シンプレクティック多様体とは各点の接空間シンプレクティック形式が定義された多様体のことである. シンプレクティック形式に対し, 半分の次元でシンプレクティック形式を制限すると恒等的に零となる部分空間をラグランジアン部分空間という. シンプレクティック多様体の部分多様体で各点での接空間が元のシンプレクティック多様体の接空間の中でラグランジアンとなっているものをラグランジアン部分多様体という。これらは幾何学的に非常に興味深い性質を備えており、特に注目すべき点が二つある。
第一に、ラグランジアン部分多様体は、与えられたシンプレクティック多様体の中での変形に対して障害を持たない。つまり、ラグランジアン部分多様体は、その周囲の構造を壊すことなく、自在に動かすことができるという柔軟性を有している。これは、変形理論において極めて理想的な性質であり、さまざまな応用を可能にする。
第二に、シンプレクティック多様体の複素構造を変形した場合に、ラグランジアンという性質が保たれるかどうかを、線形代数の枠組みで完全に記述できることが挙げられる。これは、非常に複雑な幾何学的条件が、代数的な言葉で整理され、明確に理解可能であることを意味する。
これらの性質が特異点を持つシンプレクティック多様体においても成立するのかという問題について検討した。その結果、理想的な形、すなわち特異点が存在しても非特異な場合と同様に、これらの性質が成立することを示すことができた。これは、シンプレクティック多様体の幾何構造の安定性を示す重要な結果であり、今後の理論的・応用的研究において有意義な知見となると考えられる.

現在までの達成度
現在までの達成度

4: 遅れている

理由

現在、研究の進捗が遅れている理由は二つある。第一に、これまでに得られた研究成果を論文としてまとめることができていない。第二に、本研究課題では、非特異なシンプレクティック多様体の性質が特異点を持つ場合にも拡張できるかどうかを検討するだけでなく、特異点があることで現れる新たな現象を明らかにすることも目指している。しかし、具体的な例の調査が不十分なため、特異点に特有の事象についての理解が進んでいない。

今後の研究の推進方策

次年度の研究方針としては、特異点を持つシンプレクティック多様体に特有の現象を見出すことを主たる目標に掲げている。近年、主にイタリアの研究者たちによって、従来知られているシンプレクティック多様体とは異なる不変量を備えた、特異点付きのシンプレクティック多様体が複数個構成されている。24 年 9月に京都で開催した研究集会でこれらの結果のいくつかを直接聞くことが出来,種々の論文にまだなっていない研究成果を知ることも出来た.そこでこれらの成果に着目し、既存のラグランジアンファイブレーションの具体例とは異なる不変量を持つ新たな具体例を構成することを目指す。

また、この研究の一環として、9月にオランダで国際研究集会を開催する予定である。この集会では、前述のイタリアの研究者グループと研究成果を共有し、議論を通じて特異点に特有の幾何学的現象を明らかにすることを目指している。こうした国際的な交流を通じて、新たな視点やアプローチを取り入れ、研究の深化を図る計画である。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2025 2024 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [学会発表] On deformation of pairs of symplectic varieties and Lagrangian subvarieties2025

    • 著者名/発表者名
      松下大介
    • 学会等名
      第 23 回アファイン代数幾何学研究集会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] On SYZ conjecture I - VI2024

    • 著者名/発表者名
      松下大介
    • 学会等名
      Mini course of Math. department of Math. of Shanghai Jiao Tong universit
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] On deformation of the pair of a symplectic variety and a Lagrangian submanifold2024

    • 著者名/発表者名
      松下大介
    • 学会等名
      Algebraic Geometry and Topology seminar
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 8th JES symposium

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 8th Japanese-European Symposium on Symplectic Varieties and Moduli Spaces2024

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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