本研究では、2 次元共形場理論におけるスクリーニング作用素を、(a) 量子群、(b) ジャック対称多項式、および(c) 超幾何函数の三者の立場から、複眼的に探求することを目的としているが、この三者は、2 次元共形場理論の概念をなくしては自然な形で関連付けることは難しい。 一方で、その横断性を利用することで、初めてスクリーニング作用素を数学的に明瞭に捉えることが可能になると考えている。本研究では、スクリーニング作用素を明快に特徴づけることで、2 次元共形場理論に動機付けられた量子群、対称多項式論、および超幾何函数論の新しい展開を目指すものである。
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