研究課題
基盤研究(C)
本研究では漸近的対称Einstein空間(以下ASE空間)のタイプ遷移を調べる。これは、理論物理学でも重要なアイデアとして知られている「バルク境界対応」を数学的に発展させる研究ということができ、また多変数複素解析・複素幾何や、共形幾何学を含む放物型幾何の理論と重要な関わりをもつ。「タイプ遷移」とは、ASE空間がだんだんと変化していき、ある瞬間において異なるタイプのASE空間へと明確に性質を変えてしまう現象を指している。そのような現象の一例がH. Pedersenや松本(研究代表者)により詳細に観察されているが、本研究ではこれがより一般的に起こる現象ではないかと予想し、その検証を目指す。