研究課題
基盤研究(C)
大偏差原理を通じて非平衡力学系の漸近挙動を理解する.平衡状態の存在を仮定しない広いクラスの力学系に対して大偏差原理の普遍性を示し,関連する極限定理である Erdos-Renyi 法則が成り立つかどうか調べる.また,大偏差原理のレート関数を解析することによって熱力学的形式論を展開し,平衡状態の特徴付けや相転移現象の説明をする.さらに,決定論的力学系について得られた手法を,ランダム力学系にも適用できるように拡張し,その漸近挙動を理解するために応用する.