研究課題
基盤研究(C)
数理ファイナンス分野における確率制御問題のいくつかを,株価モデルとして確率的ファクターモデルを主に想定し,部分情報の設定下で可能な限り解析的に最適戦略を得ることを試みる.ここで,確率的ファクターモデルとは,株価等の金融資産に影響を与える外生的な要因をモデルに組み込んだ,より現実の市場に近い確率モデルである.現実では外生的ファクターが必ず観測できるとは限らない.このような状況を部分情報と呼ぶ.この状況で問題に対して最適戦略等を得ること,情報量の差による違いを把握することは数学的な価値に限らず,金融実務における応用としても価値の高い重要な研究となっている.