準モンテカルロ法(QMC)は、一様な点集合を使って高次元関数の数値積分を高速かつ高精度に行うアルゴリズムである。さらに、点集合の一様性を保ったまま適切な乱択化を加えることで、性能の良さを引き継いだよい統計量が得られる。このような分散減少法を乱択化準モンテカルロ法(RQMC)という。 これまで RQMC の統計量としては主に標本平均が使われていたが、近年、中央値などのロバスト統計量を用いたロバストRQMCが注目されている。本研究では、QMCやRQMCのアルゴリズムおよび理論的な誤差解析手法を研究し、高次の収束、計算容易性、信頼区間推定などを両立するロバストなRQMCの構築を目指す。
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