研究課題
基盤研究(C)
複雑ネットワークは頂点と辺から構成される。頂点対間を結ぶ最小辺数を距離とする複雑ネットワークにおいても、ユークリッド空間に埋め込まれた系と同様にフラクタル構造をもつものがある。フラクタル・ネットワークを特徴づけるフラクタル次元は、クラスター成長法とボックスカウンティング法でその値が必ずしも一致しないことが先行研究で指摘されている。本研究では、スケーリング理論を検討することで、スケーリングに現れる局所構造指数と大域構造指数の違いからフラクタル次元の不一致の起源を明らかにする。ネットワーク系のフラクタル構造について統計物理学的基礎付けを行うことが本研究の目的である。