(1) 外場下で変形・破壊する高分子ネットワークの統計力学的な振る舞いを、ホモロジー的トポロジー理論の手法によって再現し理解することを目指す。従来は分配関数が発散することから、構造中にループを含む高分子ネットワークを解析することは困難であった。本研究では多数のループを含む高分子ネットワークの力学応答を数値的に計算し、ループの分布と物理特性の関係を明らかにすることを試みる。高分子ネットワークの架橋点の分岐数は大抵3~4であることから、分岐数一定のネットワーク(正則グラフ)に着目する。正則グラフのうちループの少ない極限はツリー、多いものは網目状のネットワークとして考えることが出来る。
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