研究課題
基盤研究(C)
国内外の活火山で頻発する水蒸気噴火は,顕著な前兆現象が検出されずに発生することが多く,人命や火口周辺の施設に甚大な被害を及ぼすことが知られているが,防災上特筆すべきことは極めて危険な火砕流を伴うことである.本研究では,阿蘇火山中岳などを対象に,(1)最近の発生事例の映像記録や堆積物から火砕流の発生・流動機構を明らかにし,(2)過去の噴火記録と火口周辺域の地質調査から,その発生頻度や分布状況を精査する.また(3)堆積物の顕微鏡観察や化学分析により,火砕流を発生させる噴火にはどのような特徴があるのかを検討する.さらに(4)被害状況の調査結果から火砕流に伴う災害リスクを評価する.