研究課題
基盤研究(C)
生物による窒素固定、硝化、脱窒で駆動するNサイクルの成り立ちの解明は、地球生命科学の重要課題である。地質記録によると上の3つのN代謝は35億年以前に出現したと推定されたが、分子進化から推定した出現年代より10億年以上古いためその真偽が議論されている。また太古代の海洋には生命がいなかった冥王代と同様に地球化学反応で合成されたアンモニアが存在した可能性がある。太古代のNサイクルを復元し、窒素固定、硝化、脱窒代謝の出現年代を制約するため、本研究は古海洋に溶存したアンモニアのN同位体比を地質試料から決定し、その起源を明らかにすることで上記の問題を解く。