研究課題
基盤研究(C)
近年の天文・宇宙物理学では観測装置が大型化してきているが、やがて限界が訪れるだろう。これを打破するには、複数の宇宙機の連携で実効的に装置を大型化する方式が有効である。それには宇宙機どうしや、観測天体・現象との相対運動を抑える必要があって、宇宙用の高精度な加速度計はその要素技術と目されている。特に、加速度計測の基準となる物体(試験質量)を宇宙において分離し浮遊させる方式の加速度計が開発されている。しかし、真空環境の物体間に特有の現象である凝着の処理に課題があり、試験質量の分離に高い頻度で失敗することが分かってきた。本研究では、この凝着問題への新たな対処法を考案し、地上で実証することを目指す。