| 研究課題/領域番号 |
24K07326
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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| 研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
安田 孝宏 滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (60347432)
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| 研究分担者 |
南川 久人 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (60190691)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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| キーワード | ドローン / 前縁波形状翼 / 流体騒音 / 翼性能 / 騒音 |
| 研究開始時の研究の概要 |
令和6年度には,前縁波形状翼をドローンの翼に適用して,翼性能や騒音特性を調査し,その翼性能向上効果と騒音低減効果を定量的に明らかにする. 令和7年度には,数値流体解析・流れの可視化実験・音源探索実験を実施することで,前縁波形状翼の翼性能向上機構や騒音低減機構の詳細を明らかにする. 令和8年度には,令和7年度までの結果を踏まえて前縁波形状翼を最適化することで,翼性能や騒音低減効果をさらに改善する.
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| 研究実績の概要 |
本年度は,前縁波形状翼をドローンの翼に適用して翼性能や騒音特性を調査し,以下の結果が得られた. ① 前縁波形状翼の製作:まず,波形状翼の比較対象となるベース翼を,実測した市販のドローンの翼の形状データを基に3DCADモデルを作成し,3Dプリンタで造形した.また,ベース翼の形状を基準として翼弦長をスパン方向に正弦波状に変更することで波形状翼を作成した. ② 翼の性能測定実験と騒音試験:次に,波形状翼や標準翼に作用する流体力(揚力・回転トルク・効率)の測定を行い,波形状翼の翼性能向上効果を定量的に評価した.その結果,本研究で用いた波形状翼はベース翼に比べて揚力は低下,トルクは増加し,翼性能の向上効果が見られないことがわかった.次に,標準翼と波形状翼の騒音測定を行い,波形状翼の騒音低減効果を評価するとともに,周波数解析を行い支配的な騒音源の特定を試みた.騒音測定試験の結果,ベース翼は翼通過周波数騒音と乱流騒音が支配的であることがわかった.また,波形状翼はベース翼に比べて乱流騒音が増加するため騒音が増加することがわかった. ③波形状の波長・振幅の影響:波形状の翼性能向上効果および騒音低減効果が見られなかったため,波形状の波長・振幅,実装位置の影響を調査した.その結果,波形状翼の波長を大きくすると騒音や翼性能は改善し,振幅を大きくすると騒音や翼性能が悪化することがわかった.一方で波長や振幅を変更しても,ベース翼を上回る性能を得られなかった.また,騒音や翼性能に対して翼端部分の波形状が大きく関係していることがわかった. 本研究で用いた波形状翼では翼性能向上効果や騒音低減効果は見られなかったが,ベース翼の騒音源や波形状翼の波長・振幅・実装位置の影響など,今後,波形状翼を改善する上での有益な情報を得ることが出来た.
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,前縁波形状翼をドローンの翼に適用して翼性能や騒音特性を調査し,その翼性能向上効果と騒音低減効果を定量的に明らかにするため,以下の副課題①-③の実施を計画した.それぞれの副課題の進捗状況について以下で評価する. ① 前縁波形状翼の製作:当初の計画通り,実測した市販のドローンの翼(以降,標準翼と呼ぶ)の形状データを基に3DCADモデルを作成し,3Dプリンタで造形することができた.また,ベース翼の形状を基準として翼弦長をスパン方向に正弦波状に変更することで波形状翼を作成することが出来た. ② 翼の性能測定実験:当初の計画通り,波形状翼や標準翼に作用する流体力(揚力・回転トルク・効率)の測定を行い,揚力-回転数特性,トルク-回転数特性および効率から,波形状翼の翼性能向上効果を定量的に評価することができた. ③ 翼の騒音測定実験:当初の計画通り,標準翼と波形状翼の騒音測定を行い,波形状翼の騒音低減効果を評価するとともに,周波数解析を行い支配的な騒音源を特定することができた. 以上のように,当初計画していた実験は完遂することができた.一方で当初想定していたような波形状の翼性能向上効果や騒音低減見られず,この点に関して,今後,改善方法の立案・実施が必要となるため「おおむね順調に進展している」の評価とした.
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| 今後の研究の推進方策 |
波形状翼の翼性能向上効果および騒音低減効果が見られなかったため,今後はまずその理由について調査する.具体的には,熱線流速計や数値流体力学を用いて翼周りの流れ場や渦構造をより詳細に調査し,波形状翼の翼性能や騒音特性が低下した原因を究明する.また,その調査結果から,波形状翼の翼性能向上効果や騒音低減効果が得られるような対策を考察・実施する. 研究を遂行する上での課題として,改良を重ねても波形状翼の翼性能向上効果や騒音低減効果が得られない場合も想定される.その場合に備えて波形状翼に変わる代替案も並行して考案する.例えば、昨年度の結果より速度が大きい翼端付近で騒音が支配的となることが明らかとなっているため,回転数を抑制し騒音を低減させる手法を考案する.また,現在用いているベース翼の平面形状が必ずしも最適ではなく,波形状の効果が正確に評価できていない可能性があるため,翼平面形状を最適化する手法を考案し.最適化された平面形状で波形状の効果を検証できるようにする.
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