研究課題
基盤研究(C)
トンネルやダム等の岩盤構造物においては,止水改良や地盤強化を目的としてグラウチングが行われる.岩盤の場合,セメントミルクは主に潜在的に存在している亀裂に充填され硬化するが,このメカニズムは十分に解明されていない.そのため,使用するセメントミルクの配合は経験的に決められており,その結果として所要の止水性が確保できていない可能性がある.そこで,本研究では上記充填・硬化のメカニズムを明らかにすることを目的とし,水理―物理―化学的挙動を考慮した独自の連成解析手法を開発する.これにより,セメントミルクの配合が改良効果に及ぼす影響を定量的に把握し,グラウチングによる岩盤改良の安全性・経済性向上に繋げる.