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再使用ロケットの帰還から着陸における空力特性と姿勢制御に関する実践的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K07894
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分24010:航空宇宙工学関連
研究機関国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

野中 聡  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (40332150)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード再使用型ロケット / 垂直着陸 / 空力特性 / 帰還飛行
研究開始時の研究の概要

本研究ではこれまで科研費で取り組んできた再使用ロケットの帰還飛行に関する2つの研究テーマから得られた成果を実証するため、帰還フェーズにおける一連の運動の成立性を小型の実験モデルにより滑空実証する実践的な研究に取り組む。垂直着陸型の再使用ロケットのシステム構築に必要となる空力設計やロバストな帰還飛行を実現するための考え方を空気力学や制御工学などの学術的な考察により確立することを目的とし、将来の本格的な実証機や運用機を構築するための指針となる成果を創出する。

研究実績の概要

本研究では垂直着陸型再使用ロケットの帰還フェーズにおける減速と姿勢制御について、小型モデルを用いた滑空実験により一連の運動を繰り返すことで、機体周りに形成される複雑な流れ場の構造と非線形かつ非定常な空力特性を把握し、機体形状や姿勢制御方式を空気力学や運動力学の観点で考察して、ロバストかつ効率的な繰り返し再使用運用の達成に必要となる、システム設計や運用方法の考え方を示すことを目的としている。
1年目の令和6年度においては、これまでの研究において検討されてきた再使用ロケットの機体形状例を用い、係留気球により高度100mから投下するための小型モデルを設計した。機体本体を発泡スチロール材を用いて成形し、姿勢安定および制御のための空力舵面を3Dプリンタにより樹脂で試作した。モデル内には電動モータ、圧力センサ、姿勢センサ、GPS、バッテリなどの機器を搭載した。
試作した小型モデルの機能確認のための風洞実験を行い、表面圧力、位置、加速度、角速度の各データが取得できることを確認するとともに、舵面の駆動による姿勢制御の機能確認を行った。この風洞実験により、本研究で取り扱う機体形状および空力舵面により滑空時の迎角維持および着陸前の姿勢転回の縦の平面内での運動が可能であることを示した。
また、小型モデルを用いて高度100m程度から投下するための実験システムを構築した。係留気球実験システムとして、切り離し機構、通信機を含むゴンドラシステム、係留気球/ペイロード巻取システム、地上支援システムとして、モデル初期アライメント/データ解析システム、モデル位置計測システム、GPS地上局を構築した。高度約50mおよび約100mからの小型モデル投下実験を合計6回実施し、滑空中の位置、姿勢、表面圧力データの取得、地上からの位置計測を行い、係留気球による実験方法を確立するとともに、より本格的な実験に向けた課題を抽出した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、再使用ロケットの帰還飛行を模擬するため、小型のスケールモデルを試作し、係留気球などにより滑空させる実験を行い、帰還飛行における一連の運動を実証し、減速や姿勢制御の成立性を評価することを目的として、各種実験および運動解析による研究を行う計画を示している。1年目に本研究の目的を達成するための滑空実験に用いる供試体の設計と実験システムの構築、2年目に滑空実験により得られたデータとの比較による空力特性、舵効き特性、姿勢制御に関する応答性などの評価、3年目により高高度からの滑空実験による姿勢安定と制御性についてデータ取得と帰還飛行の成立性の評価を計画している。
1年目の令和6年度としては、高度100mからの滑空実験に用いる小型モデルを設計・試作し、風洞実験によってその機能を地上実証するとともに、係留気球実験システムを構築して、実験方法を確立する計画としていた。これに対し、低コストかつ軽量で複数機の小型モデルを試作し、低速風洞において滑空実験に必要な機能を確認した。また、宇宙科学研究所の大気球実験グループの知見を活用して、係留気球を用いた滑空実験を実施するための実験システムを大樹航空宇宙実験場にて構築し、複数回の滑空実験を試行した。短期間で繰り返し実験が可能な実験方法を確立したことで、より本格的な実験データの取得に向けた準備が整った。一方で、搭載センサの衝撃対策や地上からの位置計測の精度向上など、新たな課題も抽出されたが、おおむね順調に進捗している。2年目においては、1年目に取得された実験データを解析し、滑空時の空力安定性、姿勢制御性を見直した機体形状を有する新たな小型モデルを製作し風洞実験を行う。風洞実験による空力特性推算、運動解析による姿勢制御および飛行軌道予測を行い、空力特性、舵効き特性、姿勢制御に関する応答性などを評価する計画である。

今後の研究の推進方策

本研究では、再使用ロケットの帰還飛行を模擬するため、小型のスケールモデルを試作し、係留気球などにより滑空させる実験を行い、帰還飛行における一連の運動を実証して、減速や姿勢制御の成立性を評価することを目的としている。
1年目に引き続き、研究代表者が機体形状検討、風洞実験、運動解析、滑空実験の計画、実行を取りまとめて3か年で本研究を行う。また、研究協力者の補助のもとに風洞実験、運動解析、滑空実験を行う。風洞実験は宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所の惑星環境風洞等を利用することで本研究に関わる空気力学的な課題を早期に抽出するとともに、抽出された課題に対しては空気力学および飛行力学に関して多くの知見を有する研究協力者と協力して対策を行う。滑空実験は宇宙航空研究開発機構の大樹航空宇宙実験場を引き続き利用し、気球実験に対する多くの知見を有する宇宙科学研究所の大気球グループにも技術的なアドバイスを受けながら進める計画である。限られた回数の実験で現象を理解し、ロバストかつ効率的な帰還飛行の実現に向けた研究成果を得るため、特に姿勢制御性の評価においては、これまで再使用ロケット実験機で活用してきたモデルベースでの検証を取り入れるなど、効率的に研究を進めるための工夫を取り入れることを考えている。また、研究協力者である大学院生に対しては、本研究を題材とした教育にも繋がる研究活動とし、自ら課題を抽出して新たな研究提案ができるような人材の育成にも貢献する。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 係留気球を用いた宇宙輸送機の小型モデル投下実験2024

    • 著者名/発表者名
      野中聡
    • 学会等名
      2024年度大気球シンポジウム
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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