研究課題
基盤研究(C)
現在、室温付近で最も広く実用化されている熱電材料はBi2Te3系半導体であるが、比較的毒性が高い希少元素で構成され、酸化環境下では化学的・物理的な安定性に乏しいという欠点がある。一方、資源的に豊富で地球に優しい元素から構成され、かつ、高温・酸化環境下でも比較的安定な環境調和型材料として、酸化物系熱電材料が注目を集めている。しかし、酸化物系熱電材料は、同一母相或いは同一結晶構造でp型およびn型の性能を示す材料が未だ見つかっていない。本研究は、申請者が最初に酸化物系熱電材料として提案したペロブスカイトFe酸化物を作製しそのp/n型熱電特性を明らかにすることを目的とする。