研究課題
基盤研究(C)
冷延鋼板の高張力化と疲労特性向上による高付加価値化のための粒界工学プロセスの確立を目的とした。そこで、深絞り性の指標となるr値の異なるSPCC、SPCEおよびSPCGを試料とし、冷間圧延と焼鈍による{111}集合組織の発達と関連付けて低角粒界の高頻度の形成メカニズムを解明し、低角粒界導入型粒界制御手法を確立する。粒界制御材の微細組織の熱的安定性と引張特性を評価する。その結果を微細組織設計にフィードバックすることにより、最適な粒界微細組織とその制御条件を明らかにする。さらに粒界制御材の高サイクル疲労による疲労限度を非制御材に対して30%以上向上させ、低角粒界導入型粒界工学手法の有効性を実証する。