研究課題
基盤研究(C)
分子は周囲のpHに応じて状態変化し、化学反応や酵素反応の進行を変化させる。pHはバルク溶液の濃度により定義されるが、化学反応は、個々の分子が反応を生じることにより起こる。pHにより決定づけられる分子の状態は、個々の分子を取り出し、1分子ごとに計測した場合、ナノ空間の特性やアンサンブル平均に埋もれた個別の状態を発見することにより、バルクと異なる挙動を示す期待がされる。本研究では、ナノ空間における化学平衡を検出することを目的とし、アミノ酸のイオン状態の存在比のpH依存性を計測する。異なるpH下で計測し、単分子シグナルを計測し、シグナルを識別することにより、単分子レベルで平衡を観測する。