研究課題
基盤研究(C)
アデノ随伴ウイルス (AAV) は、遺伝子治療に用いるウイルスの最有力候補である。AAVが宿主細胞にゲノムを放出する (ゲノムリリース) 機構の仮説として、VP1のN末端ドメインが外殻表面に露出することでゲノムを放出する機構が提案されており、VP1の構造とゲノムリリースの関連を明らかにすることで、VP1の構造を合理的に改変し、遺伝子導入効率を制御出来る可能性がある。本研究では、局在化AFM法で単一のAAVのVP1の構造を解析するとともに、温度制御型高速AFMの開発により、ゲノムリリースのダイナミクスを直接観察する。これにより、VP1の構造変換を介してゲノムリリースが生じる機構の解明を目指す。