研究課題
基盤研究(C)
多環芳香族炭化水素PAHの炭素ネットワークに5員環を組み込むと,炭素6員環のみからなるPAHとは異なり,優れた電子受容性や特異な反応性などを示す分子が得られる。この分野の研究は長く続けられてきたが,特徴的な電子構造や反応性を活かした新たな機能性素材の開発という方向には十分な進展を見せていない。本研究では,1) ドミノScholl反応を利用した自在な有機合成ルートのさらなる探究,2) 独自の構造修飾に基づく外部刺激応答性の固体機能性材料の開発,3) 熱固体重合による多孔電極材料の創製を目的とする。炭素πネットワークを基軸とした斬新な構造をつくり出す有機材料化学を切り拓く。