研究課題
基盤研究(C)
触媒的不斉プロパルギル位置換反応は、三重結合を保持しつつ隣接するプロパルギル位にキラル中心を導入することが可能であり、最近になり大きく発展しつつある。銅触媒の場合、銅-アレニリデン錯体を鍵中間体として進行することが提案されているが、不斉化機構に関しては十分に明らかにされていない。そこで本研究では、銅触媒を用いた末端アルキンの不斉プロパルギル位置換反応に注目するとともに、アレニリデン錯体を中間体として経由しないと考えられているニッケル触媒を用いた内部アルキンの不斉置換反応にも注目し、遷移金属触媒による不斉プロパルギル位置換反応における不斉発現機構に対する統合的理解を量子化学的見地から目指す。