研究課題
基盤研究(C)
錯体触媒反応において、支持配位子の電子的・立体的性質を調整すると、触媒サイクルのある素反応が促進される一方で、その他の素反応が阻害されるというトレード・オフが生じる。その結果、基質適応範囲が限定されるとともに、反応効率が低くとどまるという問題が生じる。このトレード・オフに起因する問題を解消する手法として、本研究では、2種類の支持配位子を同時に使用する「混合配位子触媒」について検討する。2種類の配位子が、それぞれ得意とする素反応の進行に寄与することにより、反応効率の低さが問題となっている直接的アリール化の高効率化を目指す。