研究課題
基盤研究(C)
遷移金属触媒を用いる不斉環化付加反応は、アルキンやアルケンを含む単純な鎖状不飽和分子から複雑な多環式骨格を立体選択的に構築できる優れた手法である。近年では、ロジウムやイリジウムなどのレアメタルを触媒に用いる反応が盛んに開発されてきた。しかし、ベースメタルであるコバルトを触媒に用いる不斉環化付加反応の開発は遅れている。一方、申請者はこれまでに可視光エネルギーを利用する光/コバルト協働触媒が環化付加反応に極めて優れた活性を示すことを見出している。本研究では、優れた反応性を示す光/コバルト協働触媒システムを汎用性の高い不斉触媒システムへと昇華し、高性能なキラルコバルト触媒システムの確立を目指す。