研究課題
基盤研究(C)
本研究では、電場による物性制御が可能な分子性物質の開拓を目的に、従来のプロトン移動現象とスピン転移現象の連動に加え、電荷移動現象が連動する新たな錯体の開発を目指す。これまでに開発された分子内プロトン移動を示す配位子と電子ドナー/アクセプター性を有する配位子とを組み合わせた錯体の開発を行う。加えて、ゲスト分子との分子間水素結合の形成および錯体―ゲスト分子間での分子間プロトン移動を、スピン転移との連動により制御することが可能な新たな錯体を設計する。分子間プロトン移動を介したゲスト分子の酸化還元電位の制御による電荷移動の誘起が可能なプロトン、スピン、電荷のダイナミクスが連動する新たな系の開拓を行う。