研究課題
基盤研究(C)
近年当研究室は、モリブデン錯体によるアンモニア合成反応とイリジウム錯体による光増感反応を組み合わせることで、世界的に稀有なエネルギー蓄積型の光触媒的アンモニア合成反応を達成した。本研究では、本光反応の触媒活性の飛躍的な向上を狙い、本反応系の機構的研究を行う。反応活性を向上させられる反応条件や添加物を体系的に調査すると同時に、反応中の吸収スペクトル変化等から反応中に支配的な活性種を特定することで、反応経路の推定を行う。更に時間分解能の高い超高速分光分析により各素過程の観測と速度論的解析を行い、本反応系における本質的な理解、延いては光触媒的な窒素固定反応における学理の獲得を目指す。