研究課題
基盤研究(C)
透明なプラスチック材料として工業的に広く応用されているアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などのガラス状高分子(結晶構造を持たない高分子固体)では,大変形下における力学応答(力―変形―時間関係)が温度や速度といった変形時の条件さらにはこれらの履歴にきわめて複雑に依存する.本研究では,大変形を受けつつあるガラス状高分子の力学応答と同時に体積変化を精密に測定し,この複雑な力学応答の原因が加えられた力によって生じる材料の膨張であるという仮説を実験的に検証するとともに,力学応答を決める分子メカニズムの詳細について考察を進める.