研究課題
基盤研究(C)
近年、高エントロピー化(多元素当量固溶体の形成)は、合金や化合物の組成、構造、物性に従来の想定を超える効果などがあることが明らかとなり、機能材料の新しい設計手段となっている。本研究は、自動車などに搭載されるサーミスタ(温度センサ)の性能を高エントロピー化により高めることを目的とする。本研究では、代表的なサーミスタであるスピネル型マンガン酸ニッケルを母物質として、NiおよびMnサイトに2ー5種の金属を等量ずつ混合した高エントロピー酸化物を合成する。また、高圧法により高温下で安定な高エントロピー物質を単一相として得ることができればレアメタルであるNiやCoの割合を減らすことができると期待される。