研究課題
基盤研究(C)
生体内において、一酸化窒素合成酵素によって産出される一酸化窒素(NO)は、血管拡張や神経成熟を制御するシグナル分子として働いている。NO産生が不充分だと様々な疾患の原因となる。本研究では、光を照射することによってNOを放出できる材料を利用して、生体内における一酸化窒素合成酵素の機能を模倣できるシステムの開発を目標とする。開発した細胞培養基板を用いて血管組織や神経細胞を培養し、選択的に光照射してNOを放出することによって血管拡張や神経軸索の成長の制御を試みる。本研究によって、血管拡張不全などの一酸化窒素シグナル不全による疾患の治療法の確立が期待される。