研究課題
基盤研究(C)
原始の生物はゲノムDNAを細胞膜で覆ったのみの不安定な状態であったと考えられている。バクテリアへと進化する際にペプチドグリカン層を獲得し、周辺環境からのストレスに対抗することが可能となった。ペプチドグリカン合成に関わる遺伝子の多くは広範なバクテリアに保存されているDCWクラスターに含まれる。ハロプラズマは系統的にペプチドグリカン層を持たないマイコプラズマと持つ枯草菌の間に位置する。ハロプラズマのゲノム上にDCWクラスターが存在するが、これまで詳細に解析されていない。ハロプラズマのDCWクラスターの機能を明らかにすることでペプチドグリカン層獲得という進化イベントの解明につながると考えられる。