研究課題
基盤研究(C)
テルペンは最も多くの種類が存在する天然化合物であり,その複雑かつ多様な化学構造は,多種多様なテルペン環化酵素の極めて精巧な触媒反応により創出される.複雑な反応機構に対する学術的関心と酵素の産業利用への期待から,テルペン環化酵素を標的とした生化学的検証や計算科学的アプローチによる反応機構の理解が進んできた.本申請課題では,温度変化により酵素反応を開始させた後,X線自由電子レーザーを照射して回折データを取得する新たな測定システムを利用したテルペン環化酵素の時分割構造解析を行う.そして,反応過程における基質および酵素の構造並びに微細な構造変化を可視化することで,反応機構の詳細を明らかにする.