研究課題
基盤研究(C)
真核生物の細胞膜にはステロールが存在し、生体内で様々な機能を担っている。近年、麹菌を含むいわゆるカビにおいて、ステロールにアミノ酸が結合した新規なステロールアミノ酸誘導体が発見された。本化合物を合成する遺伝子はカビにおいて広く保存されているため、これらは何らかの重要な生理作用を担っていると考えられる。本研究では、新規ステロールアミノ酸誘導体の生理機能、とくに生殖過程における役割を探るべく、分生子や菌核形成、有性生殖に与える影響を調べ、さらに植物病原菌においては病原性における役割を探る。本研究により、新規ステロールアミノ酸誘導体を標的とした新規抗真菌剤の開発が期待される。