研究課題
基盤研究(C)
炭疽菌は重篤な人獣共通感染症の起因菌であるとともに、生物兵器として使用されて社会的に重大な脅威を引き起こしてきた。また、炭疽菌と遺伝学的に非常に近縁であるセレウス菌は食中毒や院内感染の起因菌であり、炭疽菌と共通の病原性遺伝子を保持しているものもある。芽胞が生体内で発芽することで病原性を発揮するため、芽胞の発芽を抑制することが、ワンヘルスの観点から重要な対策となる。芽胞菌の発育制御のための日持向上剤として使用されている食品添加物を用いて、長期間生存可能な炭疽菌とセレウス菌芽胞からの発芽抑制機序について、菌側の因子と生体側の因子がどのように関与しているかを網羅的に解析する。