研究課題
基盤研究(C)
抹茶を代表とする被覆栽培茶は,緑茶の健康ブームに加え,濃厚な緑色やうま味のために,食品加工原料用や飲用としての利用拡大が急激に進んでいる.そのため,これらの品質を備えた被覆適性の高いチャの品種および効率的な栽培管理法を開発することが急務である.被覆により,チャの新芽は濃緑色化し,特有のうま味が増すが,近年そのメカニズムとして,クロロフィルおよび遊離アミノ酸であるテアニンの生合成系が,それぞれ遮光により活性化することが遺伝子発現レベルで明らかにされつつある.本研究では,遮光によるクロロフィルやテアニンの含量増加の品種間差異,およびそれらの品種間差異を規定する要因となっている遺伝子を解明する.