研究課題
基盤研究(C)
昆虫の主な血糖であるトレハロースは、細胞膜を隔てた内外の濃度差を駆動力とするトランスポーター TRET1 を介して、体液に排出される。しかし、アブラムシにおける血糖トレハロースは、ほぼ飽和濃度であり、他昆虫の数十倍もの血糖濃度である。こうした超高血糖下では、脂肪体内で産生されたトレハロースの濃度差による体液への排出は困難であると考えられる。申請者は、アブラムシには特有のトランスポーターが存在すると仮説をたて、生化学的な機能解析を 用いてそれを同定する。また、蛍光トレハロースセンサーをアブラムシの脂肪体に導入した個体を用意し、生理学的側面からアブラムシの持つ独特な輸送方式を解明する。