研究課題
基盤研究(C)
申請者らが同定したチョウ目昆虫に感染するボルバキアの「オス殺し」因子Oscarは、宿主のオス化因子Mascタンパク質を分解に導くことで「オス殺し」を実行しており、そこにはプロテアソーム分解系が関与していた。しかし細菌であるボルバキアにはこの分解システムは存在しないことから、ボルバキアは、Oscarによって宿主システムをハイジャックしていると考えられる。本研究は「Oscarはユビキチンリガーゼであり、宿主のユビキチン-プロテアソーム系を乗っ取ってMascを特異的に分解する」という仮説の証明を目的とし、進化的にどのような変遷を経て「オス殺し」キメラタンパク質Oscarが成立したのかを検証する。