研究課題
基盤研究(C)
申請者は、見た目は健全な種子のようでありながら、発芽能力が無いシイナ種子を多くの植物が生産することに着目し、「シイナ種子を生産することは充実種子の食害回避に役立っているのではないか」と考えた。本研究では日本の主要な森林構成種であるブナを用いて、a) 堅果の成分分析とシイナ堅果の生産割合から、シイナ堅果の生産にかかるコストを算出する。さらにb)野外での充実堅果とシイ堅果それぞれに対する虫害率を計測することでc)シイナ堅果の生産によって充実堅果への虫害をどれくらい回避できているのかを算出し、シイナ堅果の生産が適応的になる条件を虫害率から明らかにする。