研究課題
基盤研究(C)
継続更新している「天然林のミズナラ集団」と比べ、針葉樹人工林内に生育するミズナラ集団は、多くの個体が皆伐後の短期間に長距離種子散布により造林地へ侵入した一斉入植者集団であるため、繁殖個体間の空間遺伝構造が弱く、近親交配および次世代の近交弱勢の程度が抑制され、次世代の更新可能性が高いと考えられる。この仮説を検証するため、針葉樹人工林のミズナラ集団と天然林のミズナラ集団との間で空間遺伝構造、近親交配および次世代の近交弱勢の程度を比較する。検証結果を基に針葉樹人工林のミズナラ集団の「天然更新の種子源」としての有効性を明らかにする。