研究課題
基盤研究(C)
沿岸海域に生息する植物プランクトンの中には生活史の一時期に海底上で生残するステージである休眠期細胞を形成する種が多い。休眠期細胞は初期発生細胞のタネとなるので、プランクトンとして浮遊する栄養細胞個体群の形成機構を解明するためには、休眠期細胞の発芽挙動について把握することが必須である。本研究課題では、これまで他の研究では注目されてこなかった海底と海水の境界に広がる軽い微小粒子の層である浮泥層における休眠期細胞の種組成、現存量、発芽挙動を季節的に明らかにするとともに、栄養細胞群集の季節消長を追跡する。これらによって、沿岸海域における各種植物プランクトンの個体群形成機構を詳細に解明することを目指す。