研究課題
基盤研究(C)
ドライ熟成肉(DAB)特有の香りや味わいを作り出すには、真菌類の存在が必須であると考えられる。研究代表者らは、DABのクラスト(表面)優占種である2つの真菌(接合菌のMucor flavusとHelicostylum pulchrum)が、脂肪よりも赤身部位に圧倒的に良く生育することや、タンパク質の培地上にプロテアーゼを分泌することを示してきた。これらの知見より、「DABの香りや味わいは、主に接合菌のプロテアーゼによるタンパク質分解を介して生み出される」と仮説を立て、2種の接合菌が分泌するプロテアーゼをゲノム情報と生化学的手法の双方向から探索し、DABの香気成分や呈味成分への関与を調べる。