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イヌ乳腺癌細胞の分化制御に対するVI型コラ-ゲンとTEM8の役割

研究課題

研究課題/領域番号 24K09236
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関日本獣医生命科学大学

研究代表者

添田 聡  日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (90318569)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードイヌ乳腺腫瘍 / TEM8 / Luminal progenitor / SOX9 / Notch1 / shRNA / イヌ / 乳腺腫瘍 / VI型コラーゲン
研究開始時の研究の概要

申請者らは、種々の組織型のイヌ乳腺癌の発生に管腔上皮前駆細胞様腫瘍細胞が重要な役割を担っており、その分化にCol6a3とその受容体であるTEM8が深く関与していることを示唆する研究結果を得ている。本研究では、イヌ乳腺癌の管腔上皮前駆細胞様腫瘍細胞の分化に対するCol6a3とTEM8の作用を明らかにすることを目的とし、管腔上皮前駆細胞様の腫瘍細胞株を用いて、遺伝子ノックダウンと過剰発現による細胞分化機構の変化を解析することを計画した。また、イヌ乳腺癌症例におけるCol6a3とTEM8の発現と臨床的悪性度との関連性、および抗癌剤の効果に対する作用を明らかにすることを計画した。

研究実績の概要

研究 1 細胞分化に対するCol6a3およびTEM8の作用の解析
イヌ乳腺癌細胞株細胞を用いて、shRNA法によるTEM8遺伝子ノックダウンを行いmRNAの発現の変化を解析した結果、Luminal Progenitor (LumiPro)様細胞株20-27Aにおいては、管腔上皮細胞の成熟に従って増加するCK19および管腔上皮細胞の成熟を蘇秦するGATA3の減少、LumiProの形質を維持するNotch1の減少が認められた。また、Bipotent/Stem cell(Bipotent)様細胞CIPPにおいてはBipotentから管腔上皮細胞系統への分化を誘導するELF5、GATA3およびNotch1の減少が認められた。さらに、20-27AおよびCIPP共に、活性型Notch1タンパク(NICD)が減少していた。以上の結果から、TEM8はNotch1シグナリングを介して、LumiPro様の乳腺癌細胞においてはLumiPro様形質を維持し、Bipotent様の乳腺癌細胞においては、LumiPro様細胞への分化を促進しているものと考えられた。
研究 2 イヌ乳腺癌症例におけるTEM8発現腫瘍およびCol6a3細胞の分化制御因子の発現の解析
イヌ乳腺癌症例において、管腔上皮細胞系統への誘導およびLumiProの形質の維持を促進するSOX9とTEM8の腫瘍細胞における発現を免疫組織化学的に検索し、発現の関連性を解析した結果、単純癌管状乳頭型においては、TEM8陽性を示す症例では、有意に核内SOX9の発現が認められた(p<0.005)。我々は、以前TEM8の発現は、LumiPro様形質を示すイヌ乳腺癌で有意に増加することを報告している。このため、イヌ乳腺癌においては、TEM8発現乳腺癌細胞はSOX9によってLumiPro様形質を維持している可能性が示唆された。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

RNAi法による遺伝子ノックダウウンの実験において、レンチウィルスベクターを用いたshRNA法を実施することによって、イヌ乳腺癌細胞株でTEM8遺伝子のノックダウンを成功させ、形質の変化や乳腺管腔上皮細胞の分化を誘導する因子の発現の変化を解析することができた。また、レンチウィルスベクターを用いて、TEM8遺伝子の過剰発現を誘導することができた。しかしながら、Col6a3遺伝子ノックダウンに関しては恒常的に発現抑制を示す細胞株を確立できていない。また、Col6a3過剰発現イヌ乳癌細胞株は、ベクターコンストラクトの問題のため、十分な発現量が得られないため、解析ができていない。また、使用したリコンビナントETP、リコンビナントCol6a3はイヌの細胞に対する作用が不十分であったため、新たに生物活性を示すETPおよびCol6a3タンパクを準備する必要がある。
研究 1の結果から、TEM8の作用発現に転写因子であるELF5、GATA3およびFoxa1が重要な役割を担っていることが示唆されたため、現在、イヌ乳腺腫瘍症例において免疫組織化学的にTEM8およびCol6a3の発現と上記転写因子発現の関連性を検索中である。
また、イヌ乳腺癌症例の腫瘍細胞におけるTEM8およびCol6a3の発現と臨床的悪性度の関連性の解析
転院や来院をやめてしまった症例が多く、腫瘍切除後の臨床的なデータが十分に集まっていない。

今後の研究の推進方策

研究 1 細胞分化に対するCol6a3およびTEM8の作用の解析
恒常的なCol6a3遺伝子ノックダウンを示すイヌ乳腺癌細胞株を確立するため、他の遺伝子領域を標的としたshRNA様のベクターコンストラクトを作製する。shRNA法による Col6a3遺伝子ノックダウンが成功しない場合には、siRNA法による一時的な遺伝子ノックダウンを行い、解析する。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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