研究課題
基盤研究(C)
内在性レトロウイルスは、過去に感染したレトロウイルスの痕跡であり、生物の様々な生理現象に貢献している。その中でもマウス内在性レトロウイルスL(MERVL)は、マウス2細胞期胚で特異的かつ一時的に発現する。この時期のマウスの胚は分化全能性を示し、MERVL制御因子が全能性制御に重要な役割を果たすことが期待される。研究代表者は先行研究で、マウスRefeeタンパク質がMERVLの発現を強く促進し、更にマウス胚の全能性発露に必死であることを明らかにした。したがって本研究では、Refeeによる(I)全能性誘導経路、および、(II)MERVL制御系を介した全能性完了への経路の分子機構を解明し、マウス全能性制御機序の包括的理解を目指す。