研究課題
基盤研究(C)
西アフリカに感染区域が局在しているHIV-2は、世界的な流行を示すHIV-1と比較してAIDSへの進行が遅いことが報告されており、ヒト免疫機構がウイルス複製を制御していることが示唆されている。ウイルス表面に存在するエンベロープ糖タンパク質(Env)はヒトが産生する中和抗体の主要な標的である。HIV-2では感染初期に多くの患者で、広範囲な株に有効な中和抗体(広域中和抗体)が誘導されることが報告されている。このことから、HIV-2 Envには広範囲な株に対する中和抗体を誘導する潜在的な性質があると仮説を立て、HIV-2 Envと中和抗体の関係を物理化学的、構造生物学的に調べることとした。