研究課題
基盤研究(C)
細胞内の標的蛋白質を取り除く方法として近年、抗体と細胞内抗体受容体TRIM21を用いたTrim-Awayが報告された。しかし、抗体の細胞への導入法はインジェクションなどに限られ、多くの細胞で一度に蛋白質分解が必要な疾患の治療に同技術が使われるには至っていない。応募者らは、無細胞系のカエル卵抽出液でTrim-Awayによる標的蛋白質分解に成功した。本研究ではこの無細胞蛋白質分解反応とナノボディ・蛋白質結合ドメインを用いて、遺伝子として扱える人工抗体様蛋白質を、蛋白質分解能に着目して開発する。その遺伝子をDNAベクターに搭載してヒト細胞に導入し、標的蛋白質を多くの細胞で一度に分解することを目指す。