研究課題
基盤研究(C)
腎臓の糸球体の毛細血管は、尿を作るために血液を濾過するフィルター(濾過障壁)として働く。多くの腎疾患では濾過障壁に障害が起こることで、腎機能が低下して体液の恒常性維持が困難になる。しかし、障害の発症機序は不明点が多いため、濾過障壁の恒常性維持機構の解明が課題である。我々は最近、Adgrf5というタンパク質が濾過障壁を構成する血管内皮細胞の形態と機能の恒常性維持に重要であることを示唆する結果を得た。そこで本研究は、Adgrf5の濾過障壁の恒常性維持に果たす役割と、その異常による病態発症機序を分子レベルで解明することを目的としている。