研究課題
基盤研究(C)
緑藻から陸上植物への進化は生命史における最大級のイベントである。光合成の観点から考えると、海洋は弱光環境であり集光能力が生存を左右する。一方、陸上は強光環境であり、むしろ光防御機構が重要である。そのため陸上への進出の際には光防御機構の獲得が重要であった。しかし緑藻の初期進化の知見は非常に限られており、光化学系の分子進化の過程に関しては未解明である。 本研究では進化初期に分岐した「古い」海洋性緑藻の 1) 光合成色素組成、2) 集光タンパク質(LHC)組成、3) 熱放散機構、を解析し「海洋性緑藻が淡水環境適応の際に獲得した強光適応機構が陸上植物への進化で重要な役割を担った」との仮説を検証する。