研究課題
基盤研究(C)
単細胞微生物である出芽酵母の細胞は、定常期において代謝的に異なる2種の細胞に機能分化する。この機能分化は長期飢餓下での集団の生存戦略に関わる。本研究は、孤立細胞の集団で生じる機能分化の機序とその意義を1.遺伝基盤と環境因子、2.細胞間情報伝達分子、3. 集団としての環境適応特性、に注目して解析する。本研究は代謝状態を検知するマーカー発現株を利用して定常期における個々の細胞内状態を長期間追跡するという手法が特徴的かつ独自であり、多細胞生物を構成する細胞集団の特徴である細胞の機能分化への最初のステップを解く手がかりを与えるものとなる。